運動について学ぶことは、単に身体を鍛えることではなく、「今の自分の身体がどのような状態なのか」を理解することにもつながります。
「先週は動けたのに、今日は身体が重い」「同じ運動なのに、今日はきつく感じる」。こうした経験がある女性も多いのではないでしょうか。
女性の身体は、月経周期に伴うホルモンの変動によって、体温や気分、体調などが変化しています。
今回は、女性の身体に起こる変化と、自分に合った運動の取り入れ方について、3つの視点から紹介します。
①女性の身体には「周期」がある
月経周期は、大きく「月経期」「卵胞期」「排卵期」「黄体期」に分けて考えることができます。
この中で大きく変化するのが、エストロゲンとプロゲステロンという女性ホルモンです。
月経が終わり排卵へ向かう卵胞期には、エストロゲンが増加していきます。体調が安定し、身体が軽く感じられる方もいます。
一方、排卵後の黄体期にはプロゲステロンが増加し、基礎体温が約0.3〜0.7℃上昇します。
この時期には、むくみや身体の重さ、眠気、食欲の変化などを感じる場合があります。
また、月経が始まると、腹痛や出血、倦怠感などが現れることもあります。
ただし、重要なのは、全員に同じ変化が起こるわけではないということです。
月経周期と運動能力の関係を調べた研究では、周期による運動パフォーマンスへの影響は平均すると小さく、個人差が大きいことが報告されています。
つまり、特定の時期だから必ず運動能力が上がる、下がるというわけではありません。
自分にはどのような変化が起こるのかを知ることが大切なのです。
②現代人は「身体の状態」より「予定」に合わせて動いている
現代では、身体の調子に関係なく一日の予定が進んでいきます。
仕事や家事、育児、長時間の座位、スマートフォンによる情報刺激など、身体を取り巻く環境は大きく変化しています。
一方で、歩く、しゃがむ、身体を伸ばすといった日常的な動作の機会は減りやすくなっています。
こうした生活では、自分の身体の変化に気づく時間も少なくなりがちです。
運動も同じです。
「今日は必ず同じ重量を扱う」「決めた回数をこなす」といった数字やメニューに意識を向けすぎると、その日の体調を見落としてしまうことがあります。
月経前に身体の重さや倦怠感がある日に、無理をして普段と同じ強度で運動する必要はありません。
しかし、月経中だからといって必ず運動を休まなければならないわけでもありません。
体調に問題がなければ、普段通りに身体を動かすこともできます。
大切なのは、予定に身体を合わせるのではなく、身体の状態に合わせて運動を調整することです。
③自分の身体から「運動のタイミング」を感じ取る
では、いつ運動するのがよいのでしょうか。
大切なのは、月経周期だけで運動内容を決めるのではなく、その日の身体の状態を確認することです。
例えば、月経期に腹痛や倦怠感が強い場合は、運動強度を下げたり、ウォーキングやストレッチに変更したりすることも一つの方法です。
反対に、身体が軽く、調子がよいと感じる日は、筋力トレーニングや少し強度の高い運動に取り組んでもよいでしょう。
また、運動したときの感覚を記録することも大切です。
「今日は身体が軽い」「いつもより疲れやすい」「運動後は気分がよくなった」。
こうした感覚を月経周期と一緒に記録することで、自分に合った運動のリズムが見えてきます。
運動とは、毎日同じことを繰り返すだけではありません。
身体の変化を理解し、その日の状態に合わせて動き方を選ぶことも、健康づくりの一つです。

女性の身体は、毎日同じ状態ではありません。
だからこそ、決められた運動を無理に続けるのではなく、自分の身体の声を聞きながら取り組むことが大切です。
「頑張ること」と「整えること」の両方が、健康的な身体づくりにつながります。
自分の身体の変化を知ることが、10年後、20年後も好きなことを続けられる身体をつくる第一歩になるのではないでしょうか。
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皆様が20年、30年先も健康的なライフスタイルを過ごしていけるために、これからも日常に活かせる健康のヒントを発信していきます。

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