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たんぱく質=プロテイン

たんぱく質には生きる為に必要な様々な機能があります。

 

 

 

たんぱく質(Protein)という物質は1938年に発見されました。

当時、生物に砂糖と油だけを与えると早死にし、たんぱく質を与えると長生きすることから、

ギリシャ語のプロテイオス(Proteios)「もっとも大切なもの」という言葉からと名づけられました。

 

 

 

食生活の欧米化

高たんぱく・高脂肪といった食生活の欧米化と、

日本人の大腸がんの発症の増加は強く関係しているといえます。

特に中高年の方は腸内環境を改善するため、高脂肪の肉類は控え、

たんぱく質は魚介類や豆類を中心に摂取し、

高たんぱく・高脂肪の食生活を改善する必要があります。

 

 

 

たんぱく質の機能について

  1. 体組織の構成

3~10万種に及ぶたんぱく質が筋肉や骨・血液・髪・爪など体重の約16%(15~20%)、

乾燥成分の2分の1以上を占め、その50%以上が骨格筋に含まれています。

その内約30%がコラーゲンで、哺乳動物に最も多く含まれ、繊維状の構造を持ちます。

コラーゲンの90%がⅠ型で皮膚に、Ⅱ型は軟骨部分に多く存在し、つなぎ目の支持や柔軟性の役割を果たしています。

 

  1. 酵素やホルモンの材料

消化酵素や性ホルモンなどの材料となります。

酵素は、あらゆる生命活動(消化吸収、呼吸・運動、物の見書き、喜怒哀楽などの感情表現など)の

細胞レベルで起こっている化学反応速度を亢進する触媒として働く物質です。

 

 

  1. 栄養素運搬物質

ヘモグロビン、アルブミン、トランスフェリン、アポリポたんぱく質などの材料となります。

 

  1. 神経伝達物質を合成

ドーパミン・セロトニン・アドレナリン・ノルアドレナリンなどを合成します。

 

  1. 免疫機能

γ-グロブリンは抗体として生体防御に働いています。

 

  1. 生理活性物質の前駆体

ビタミンなどを産生する際の原料となります。

 

  1. エネルギー源

酸化されエネルギー源としても利用されます。

 

 

 

 

たんぱく質が消化不良になると

最近の研究では消化不良となったたんぱく質から

神経毒である硫化水素が多量に作られ、

セロトニンの合成が急激に低下し、

イライラしたり、ヘルペスウィルスを活性化したりします。

 

 

 

たんぱく質の必要量

身体が必要とするたんぱく質の量は、年齢(成長期)や

ストレス(精神的なもの、温度、筋力トレーニングなど)、

疾病(感染症、がん、甲状腺機能亢進症など)や外傷、妊娠・授乳などによって増加します。

たんぱく質が不足すると、子どもなの場合、成長不良、

体力や思考力が低下など、体全体の機能が低下することにつながります。

また、食事量が減りがちで運動もほとんどしないような

高齢者の人や極端に運動量が少ない場合も、

たんぱく質の利用効率が低下して、必要量が増えると考えられています。

特に、激しい運動をすると、運動中に筋たんぱく質の分解が促進されるため、

たんぱく質の必要量が増えます。

適度な運動(軽度ないし中等度の運動=200~400kcal/日)を行った場合には、

たんぱく質の利用効率が高まり、必要量が減ることが報告されており、

運動=必要量が増加、とは単純にみなすことはできないようです。

 

 

 

 

摂取量とその他の栄養素

また、たんぱく質の摂取量が増えれば、

代謝にかかわるビタミンB6とマグネシウムも必要量が増えます

特に、マグネシウムが欠乏すると、

筋細胞内のミトコンドリアにカルシウムが入り込み、

過剰に筋収縮を誘発し、痙攣の原因になります。

他にも、エネルギーの必要量によってたんぱく質の利用効率は変わることが知られています。

※ビタミンB6が多い食品は、野菜類(とうがらし、にんにくなど)、穀類(米ぬか、小麦はいがなど)、魚介類(まぐろ赤身)に多く含まれています。

※マグネシウムが多い食品は、藻類、魚介類などに多く含まれています。他には、精製されていない穀類、野菜などの植物性食品や豆類にも豊富に含まれています。

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