“パワーポジションの重要性”
皆様、『パワーポジション』をご存知ですか?パワーポジションとは、一言でいうと「最も力を発揮しやすい姿勢」と定義できます。一般的には膝関節、股関節を軽度屈曲位で体幹を前傾したポジションとなる。普段のトレーニングからこのパワーポジションを意識することで、筋トレの効果を高めるだけではなく、サッカーやテニス、バスケなどの競技パフォーマンスの向上にも大きく役に立ちます。またパワーポジションは、「力を伝える安定した体幹」が必要となるので、スポーツ選手だけではなく、一般の方のトレーニングにも活用できる姿勢です。
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パワーポジションの効果
①瞬時に素早く動く力を身につける事ができる
パワーポジションをとることで、静止状態から前後左右に素早い切り返しが可能になる、瞬時に力を発揮する事ができるなど、パフォーマンス向上にさまざまなメリットがあります。
②怪我のリスクを低くする
素早い切り返し動作には、関節や筋肉に大きなストレスを与えており、膝や腰は悪態勢の状態で力を発揮したことによる怪我が少なくありません。そのため、普段から無意識にパワーポジションを取れるようにしておくことが重要です。
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正しいパワーポシション
1.足は肩幅よりも少し広めに開き、つま先は膝と同じ方向に向けます。
2.背中をまっすぐにしたまま上体を前に傾け、お尻を引くように股関節を曲げます。
3.股関節と同時に膝も曲げていき、上体と下腿部が並行になるところまで曲げていきます。
4.力を入れず、肩甲骨を軽く寄せます。
重要なのは、上体を落とす際に、膝を曲げて重心を下げるのではなく、”骨盤を軽く前傾させて股関節を曲げる”という意識が大切です。
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NGポイント
膝が内側に入ってしまう。骨盤が後傾し、背中が丸まってしまう。間違ったパワーポジションをすると力の発揮ができなくなるだけはなく、怪我のリスクも高くなります。パワーポジションがうまく取れなかったり、動き出しがスムーズに行えないときや、柔軟性が低い、体幹部の筋力が弱い、などの原因が考えられます。
体幹のコントロール
ヒトは、呼吸運動(breeding)から始まり、伸展運動(reaching)、回転運動(rolling)、屈伸運動(squat)、歩行運動(walking)の準備で運動を行う。これは成長過程である。運動をするとなると、走る、重りを持つなどの強度の高い運動をイメージするが、そもそも一番の体幹能力を高める運動であり、姿勢制御能力を高めるreachingやrollingを行う事自体を、大人になってやれていない事が、歩行の際の体幹が使えていない状態へと繋がる。クライアントのレベルに合わせて提案するトレーニングは、まず呼吸や伸展ができるかの確認作業は欠かせない。
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肩こり、腰痛、姿勢不良もパワーポジション
クライアントの多くは、はじめ肩こりを持っている。日本人の80%は肩こりを感じた事があるというデータもある。現代社会がもたらした悪病だ。筆者のクライアントに、まず肩こりだった方が多い。いつのまにか肩こりを忘れることになる。何故か?それは前述した、肩甲骨の可動性を取り戻したからだ。そもそも二足歩行の為、道具を使う為、高いところに登る為、肩甲骨の可動性を求めた私たちだこそ、手を上げる事、登ること、引っ張ることなど様々な方向に手を動かす事を習慣とすることで、肩こりというワードすら忘れることとなる。また同様に歩く中で肩甲骨と股関節を連動させれば、整えなぎら歩くことになる。
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最後に
ここまでパワーポジションについて書かせて頂きましたが、これが『パワーポシション=立つ、しゃがむ、歩く』なのです。つまり、正しいパワーポジションを行えば、正しいスクワットが行え、スクワットはキングオブエクササイズと呼ばれるほど、ボディメイク・筋力アップ・機能性向上にも効果的なエクササイズです。今回紹介したパワーポジションと並行して、スクワットにも挑戦してみてください。
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執筆者
迫 慶太(さこ けいた、1981年1月28日)は、パーソナルトレーナー、ブランディングデザイナー。Personal trainer, group fitness trainer(Australian academy of fitness、2007年)。株式会社S A C O代表取締役。SACO WORKOUT WELL 最高技術責任者。THE BASE GYM 最高技術責任者。株式会社ALIVE内Smile Japan Project ブランディングデザイナー。GARDEN GYM恵比寿店 ブランディングデザイナー。日本ウォーキングスペシャリスト協会 理事。NATURE FIX CLUB最高技術責任者。血液型はO型。