筋肉にはやはりタンパク質は必要なんです。健康的な身体を目指し、プロテインの量や摂取方法から、筋力アップに効果的なトレーニング法、栄養の取り方まで紹介します!!
自分に必要なタンパク質の量を意識して摂る
タンパク質とは?
タンパク質は体を構成する物質として知られ、筋肉を含む組織を生成、修復する材料として使われます。 科学的に言うなら、タンパク質とはアミノ酸がペプチド結合によってつながった有機化合物です。食物タンパク質とは食事から摂取できるタンパク質を指し、肉、乳製品、卵、鶏肉、魚介類といった動物性食品が例として挙げられます。 植物性タンパク質には、豆類(レンズ豆、ヒヨコ豆など)や一部の穀類(キヌアなど)などがあります。 また、芽キャベツやホウレン草のような野菜からもタンパク質の摂取量を増やせます。 プロテインサプリメントを利用する方もいますが、これらは大抵パウダー状になっており、 牛乳の乳清から作られるホエイプロテインパウダーは、大豆やエンドウ豆から作られるプロテインパウダーとともに人気は高いです。 専門家は一般的に、タンパク質を食べ物から摂取するよう推奨していますが、 国際スポーツ栄養学会(ISSN)が行った研究の結果、2017年のポジションペーパーで、特にトレーニング量が多いアスリートに対するサプリメントの有効性を認めています。
さまざまなサイトで記事にもなっているので、知ってる方も多い情報かと思いますが、一般的に筋トレ後の1~2時間は、筋肉のもとである筋タンパク質の合成作用が最も高まる「ゴールデンタイム」といわれています。そのため、筋トレ直後にタンパク質を摂取することが筋トレの“常識”と考える人も多いようですが、現代の最新スポーツ科学やスポーツ栄養学では、タンパク質摂取は「筋トレ後の『24時間』を意識しろ」といいます。その為、効果的に効率良く摂る方法として、トレーニング前から準備が必要になります。筋肥大の効果を最大にするためには、筋トレ直後だけでなく、筋タンパク質の合成感度が高まっている24時間で最適なタンパク質の摂取量を摂取することが重要になるのです。「最適なタンパク質の摂取量」とはどのくらいでしょうか?よく「1食当たり20gを目安に」といわれますが、現代のスポーツ科学やスポーツ栄養学では、「筋トレ後の1食当たりの最適なたんぱく質摂取量は、年齢、体重、トレーニング内容によって決まる」と考えられています。
摂り過ぎは良くない?効果的な摂り方を解説します!
トレーニングの約3時間前に糖質を含んだ十分な食事を摂ると、トレーニングに必要なエネルギー源となる筋グリコーゲンの量を高めておくことが期待できます。長い練習時間でもスタミナが持続しやすく、運動強度が高いトレーニングもこなしやすくなります。また筋グリコーゲンがトレーニングの強度に対して不足している状態だと、筋肉を増強するためのエネルギーが備わっていないため、本来適した強度まで追い込むことができず、筋肉を大きくすることが難しくなります。空腹感があるままトレーニングを始めることは避け、もし食事が取れなかった場合でもドリンクやゼリー飲料などを飲み、炭水化物(糖質)を摂るよう意識しましょう。
また、トレーニング後の摂取はゴールデンタイムと言われる程、非常に重要になります。トレーニングで枯渇した筋肉中のエネルギー源の回復はトレーニング後約1時間付近がピークといわれます。筋肉を作るためのタンパク質とともに、エネルギー回復のための炭水化物(糖質)を合わせて摂りましょう。トレーニングの終了後速やかに糖質を摂取することは、筋グリコーゲンの回復を促し、筋タンパク質の分解を抑制します。すぐに食事がとれない場合は、直後に補食としておにぎりやバナナなどを活用し体タンパク質がエネルギーに変わることを抑制し、2時間以内にしっかりとした食事を摂ることが理想的です。
※必要な量は運動量・及び種目によって、使われる筋肉の特性が違うため必要な量も異なります。筋力・瞬発系の無酸素運動目の場合は6g×体重(kg)、持久系の有酸素運動の場合は7~10g×体重(kg)を目安に摂取することが推奨されています。
種目によって量が異なる理由は、筋肉には持続的運動を行う遅筋線維(赤筋)と瞬発的運動を行う速筋線維(白筋)があり、運動の種目により必要とされる筋線維が変わります。また運動強度の増加と比例し筋グリコーゲンの消費量が増加します。速筋線維のほうが遅筋線維よりも、筋グリコーゲンの量をスムーズにもとに戻すことができます。筋トレのように速筋線維を活用する種目はより早期に糖質を摂取することで回復スピードを速めることができ、トレーニングの強度・内容をレベルアップしていくことにつながります。
筋肉をつけたい人におすすめのトレーニングとは?
トレーニングは、ただ闇雲に行うのではなく、一週間の中でどのくらいの運動量が必要かを、目的に合った種類を選ぶことで効果が実感しやすくなります。例えば、ダイエットを目的なら「筋トレ」などの無酸素運動と、「ジョギング」や「ランニング」などの有酸素運動を組み合わせると、脂肪燃焼効果を高めることができます。また、鍛えられたたくましいボディを目指す方は、身体を理解し筋肉を大きくするために負荷の高い「筋トレ」を行うと良いでしょう。
レジスタンストレーニングは、腕立て伏せやスクワットのように、筋肉に繰り返し抵抗(レジスタンス)をかける運動を指し、一般的に筋トレと呼ばれます。レジスタンストレーニングの主な効果は、以下の通りです。筋肉量の増加(筋肥大)、筋力の向上、基礎代謝の向上、体力・持久力の向上、筋肉量の増加や筋力向上が期待できるレジスタンストレーニングは、子どもから高齢者まで幅広い年齢層の人が取り入れやすい運動です。健康維持やダイエットなどを目的としている人に適しています。
おすすめトレーニング①
キンブ・オブ・エクササイズ(スクワット)
スクワットは、キングオブエクササイズと言われているくらい、トレーニングには欠かせません。なぜなら、座って立つという私たちの生きる為の運動の根源であることが1番の理由です。脚の筋肉は大きな筋肉群というのも、運動量の違いでは当たり前のことです。
ポイント①足の裏や指が床に触れている状態でできている。
②立った際に頭部が骨盤の上にある。
こんなポイントを抑えるといいフォームとなります。
おすすめトレーニング②
自体重でのトレーニングでやるべき
女性の為のバックアーチ
バックアーチは、いわゆる背筋運動です。背面は本来肩甲骨や脊柱周りの筋群を活用し全ての動作に連動されています。特にウォーキングの時に背面の活用が必須となるが、猫背や姿勢不良、呼吸不良の際には活用しにくい状態になります。
ポイント①肩甲骨を寄せる。
ポイント②みぞおちの辺りで床を押す。
床をどこでどのように押すかでエクササイズのフォームが決まります。
トレーニング後は上手にタンパク質を補給しよう!
タンパク質が重要な理由
タンパク質は、ホルモンや酵素の生成といった体の基本的な機能を維持するために欠かせない栄養素だ。 エネルギー源として使われ、筋タンパク質の分解と合成という、筋肉を増やすうえで欠かせない2つのプロセスにおいて重要な役割を果たす。
ワークアウトで筋繊維に(意図的に)負荷をかけてダメージを与えると、筋タンパク質分解(MPB)が起き、 リカバリーの際に筋タンパク質合成(MPS)が進む。 この段階で、体内にあるアミノ酸により、筋繊維が再構築される。 筋肉をつけるためには、筋タンパク質分解率が筋タンパク質合成率よりも低くなければならない。 筋繊維を再構築し、修復する過程でアミノ酸が必要になるため、食事でタンパク質を十分に摂ることがとても重要というわけだ。
筋肉をつけるために必要なタンパク質の量とは?
1日に必要なタンパク質の量を知る方法はいくつかある。 たとえば、1日の摂取カロリーに対する割合として計算すする方法や、体重を基に算出する方法がある。 米国農務省(USDA)による食事のガイドラインでは、1日の摂取カロリーに対する割合に基づいて定められているが、ISSNといったスポーツ関係の団体では、体重に応じた推奨量の範囲をグラム単位で提示している。
USDAによる一般的な推奨量
USDAによる米国民向け食事ガイドライン(2020-2025年)では、成人は、1日のカロリー摂取量のうち10~~35%をタンパク質から摂取するよう推奨している。 たとえば、1日に2,000カロリー摂取する場合、タンパク質から200~700カロリーを取ることになる。 これをグラムに換算してタンパク質摂取量を算出すると、1日あたり50~175gになる。 座っている時間が長い人はこれより少なく、運動量が多い人はもっと多く摂取する必要がある。
USDAはさらに、どの食材からタンパク質を摂ればよいかを、1週間あたりの推奨摂取量として示している。 この1週間あたりの推奨摂取量は、肉、鶏肉、卵が約740g、魚介類が約230g、ナッツ、シード、大豆製品が約140gだ。 また、USDAは、ベジタリアンにおすすめのタンパク源(乳製品や大豆製品など)も紹介している。
【目的別】摂取目安量
栄養素はどれくらい摂取するのが適切なのでしょうか。目的別にご説明します。
筋肉量を増加させたい人
筋肉量を増加させたい人は、運動後に体重1kgあたり0.25〜0.3gのタンパク質摂取量が望ましいといわれています。糖質においては、体重1kgあたり1時間に1〜1.2g必要とされています。出典:New Diet Therapy誌 別冊『栄養とアスレティックパフォーマンス』、日本臨床栄養協会(著)
(例)運動後、体重60kgのアスリートの場合
タンパク質 15~25g
糖質量 60g(おにぎり小2個分程度)
電解質やアミノ酸の量は、人によって汗のかき方などに差があるので、気温や湿度によって調整しましょう。詳しくはこちら「本物のバルクアップを目指そう!」
ダイエットをしたい人
トレーニングをする人が1日に必要なタンパク質量は、体重1kgあたり1日に1.2〜1.6gとされていますが、タンパク質は体を動かすエネルギー源になるので、運動後の体はタンパク質が不足している状態です。タンパク質は不足すると筋肉を分解してエネルギーを得ようとします。筋肉が減ると基礎代謝が落ち減量しにくい体になってしまうので、運動後にもタンパク質を摂取しましょう。糖質もエネルギーとして使われるので運動後に摂取することがおすすめですが、摂り過ぎてはダイエットの効果が得られませんので注意が必要です。
(例)運動後、ダイエット中の場合
タンパク質 10g前後
糖質量 15~25g(約バナナ1本分)
電解質やアミノ酸の量は、人によって汗のかき方などに差があるので、気温や湿度によって調整しましょう。詳しくはこちら「健康的に痩せるための運動・食事の方法について」
筋トレの効果を出したいとき、実は炭水化物(糖質)の摂取によってさらに効果が期待できることをご存知ですか?太りやすいからと敬遠してしまっていた人も今日からは大丈夫です。適切な量・そして摂るタイミングを把握すれば、筋トレの効果を発揮しやすくなるでしょう。
筋トレに炭水化物(糖質)が必要な理由として、トレーニング時に体内でエネルギーとして使われているのが炭水化物(糖質)です。運動強度が高くなればなるほど、体内で使われる炭水化物(糖質)の比率は上がります。炭水化物(糖質)と一緒に、筋肉をたくましくする材料として欠かせないタンパク質もバランスよく摂ることで、よりトレーニングの効果を期待できます。トレーニングに必要なエネルギーを炭水化物(糖質)から摂取することで、体内のタンパク質の分解抑制を期待できます。炭水化物(糖質)が不足している状態だと、体内のタンパク質を分解することでエネルギーが作り出されます。本来、タンパク質は筋肉を作るための材料として使われるので、筋肉が合成されにくくなってしまいます。トレーニングに必要なパワーを発揮するためにはエネルギー源が十分に満たされていることが必要です。炭水化物(糖質)は筋肉や肝臓でグリコーゲンになってエネルギー源として貯蔵され、必要に応じて消費されます。また脳・神経系は炭水化物(糖質)を唯一のエネルギー源としているため、十分に摂取して行うと集中力を保ち、高強度のトレーニングにも良い効果をもたらしてくれるでしょう。
まとめ
筋トレに熱心に取り組んでいても、なかなか効果が出なかったのはエネルギー源の糖質が不足していたからかもしれません。体作りのための材料やそのためのエネルギーと栄養素がそれぞれの役割を果たしたとき、今までよりもスムーズなサイクルで体作りが行われていきます。ご自身のトレーニングに適したタイミング、必要量を把握し、積極的に糖質も取り入れてみましょう。筋肉量を増やすために必要なタンパク質の量を、すべての人に共通した1つの数値で表すことはできない為、USDAやISSNが提示している栄養摂取量の数値は、多くの人が参考にできるものですが、体は人それぞれ異なる為自身のライフスタイルに合わせて摂取するといいです。 自分にとって最適な量を知る為には、まず、専門家が提示する数値の範囲内で無理なく摂取できる量から始めましょう。 毎日の食生活を見直し、食事やトレーニングの内容を記録し、その進捗状況に応じて 調整するといいと思います。 また、資格のあるスポーツ栄養士に相談して、筋肉をつけるための食事プランを作成してもらうという方法も一つの手です。
引用:https://www.nike.com/jp/a/how-much-protein-per-day https://president.jp/articles/-/28536?page=1